競泳“北島2世”佐藤翔馬の素顔 元五輪代表の恩師・長崎宏子さんが語る

2021/05/05 00:26配信【日刊ゲンダイ】

4月の日本選手権200メートル平泳ぎで優勝した佐藤翔馬(右は2位の武良)/(C)共同通信社 4月の日本選手権200メートル平泳ぎで優勝した佐藤翔馬(右は2位の武良)/(C)共同通信社

【1年延期の東京五輪 メダル候補の見どころ】

 佐藤翔馬(男子競泳・20歳)

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 顔は瀬戸大也似でも、「北島2世」と期待が高い。

 4月4日の日本選手権では100メートル平泳ぎで59秒30のタイムを出し優勝。個人の派遣標準記録には届かなかったものの、メドレーリレーの記録を突破し、東京五輪代表入り。さらに7日の200メートル平泳ぎでは世界歴代2位、日本新記録となる2分6秒40で優勝し、個人種目でも代表入りを勝ち取った。

 幻の1980年モスクワ五輪、84年ロス五輪で代表メンバー入りした元平泳ぎ日本代表の長崎宏子氏は佐藤について、「東京五輪の1年延期がプラスになった」と、こう続ける。

「去年の時点では勢いこそありましたが、果たして五輪切符を勝ち取れるか、派遣標準記録を突破できるかの瀬戸際という印象でした。以前の佐藤選手は前半で飛ばし過ぎ、後半バテることが多かった。昨年の時点では私も『東京が無理ならば次のパリ五輪でも……』と思っていたくらいです。それがコロナ禍で五輪が1年延期になったことで、じっくりとトレーニングが積めたのでしょう。今年の日本選手権では後半にバテるという欠点を克服していました」

 実は長崎氏は佐藤の幼少期、それも赤ちゃんの頃から“面識”がある。というのも、佐藤が水に慣れ親しむきっかけとなった「ベビーアクアティクス」を創設したのが長崎氏だ。生後6カ月から3歳までが対象で、スイミングスクールというよりは「親と遊びながら、水を大好きになってほしい」というものだ。

 長崎氏が言う。

「佐藤選手もお母さんと一緒に、風邪もひかず、ほとんど休むこともなく通ってくれました。うちを“卒業”後も小学校4、5年生くらいまでは年に1度のクリスマス会に顔を出していました」

 父、祖父ともに医者の家系に生まれた佐藤は、自身も現役慶応大生と文武両道。母の純子さんの厚いサポートにも支えられてきたという。

「佐藤選手は本当に素直な性格。お母さんも『最近はウチの子も反抗期で……』と言いながら、昨年リモートで行ったベビーアクアティクスのクリスマス会では、他の親御さんの質問に親子で仲良く答えていましたから(笑い)。お母さんからは『長崎先生には感謝しています。あの頃があったから水泳が大好きになった』と言葉をいただきましたが、水が好きというのは水泳選手にとって当たり前のようで、実はそうでもないんです。どんな選手でも、スランプ時はプールすら見たくないのが普通。純粋に泳ぐことが大好きというのはそれだけで強みになります」(長崎氏)

 五輪に向けて「金メダルを取るには2分5秒台が必要になる。自分のできることをしっかりやりたい」と話した佐藤。競泳界の新星として、東京五輪ではどんな泳ぎを見せてくれるか。


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