プロはどんな状況でもスコアを伸ばさないといけない 飛距離をあきらめたらおしまい(羽川豊)

2021/09/15 00:26配信【日刊ゲンダイ】

「優勝のイメージが湧かない」と渋野(R&A提供・ゲッティ=共同) 「優勝のイメージが湧かない」と渋野(R&A提供・ゲッティ=共同)

【羽川豊の視点 Weekly Watch】

 先週のシニア大会「コマツオープン」は3日間とも60台で回ることができ通算12アンダー・4位。今季開幕戦2位に続く、2度目のトップ5でした。

 ティーショットが曲がらず狙ったポジションをとらえ、今年初めてイメージ通りにパットが入りました。ただ、アイアンは引っ掛けが出て、もうちょっと修正が必要です。

 原因はバックスイングが浅く、回そうと思っても回らず、さらに上位争いになるとスコアを落としたくない、曲げたくないとなります。そんな状況でも勝つためにはスコアを伸ばしていかなければいけません。それがプロの世界です。

 パットはグリップ、アドレス、体重配分と項目を挙げたらキリがありませんが、もう一度スクエアに戻したことで、体のズレ、振り方のズレがわかり、少しずつ出球が安定しました。それがショットにも好影響を及ぼしたと思います。最終日17番はフォロー風の中、残り140ヤードを9番アイアンでピンそば60センチという会心のショットが出ました。アイアンはまだグリーンに乗るだけということが多く、もう少しピンの根元に打ちたいと考えています。

 プロは男女シニア問わず、どうしたら優勝できるか、上位争いができるか、と常に考えて戦っています。もちろん、いいプレーをしても、いつも勝てるわけではありません。コマツで勝った井戸木鴻樹も優勝争いから一度は首位を譲りましたが、せめぎ合いの中でじっとガマンできたので勝利につながりました。

 ガマンというのは簡単ですが、実行するとなるとなかなか難しい。攻めながらスコアが伸び悩むと、弱気の虫も出てきます。コースとの相性や、体調もあります。どこかに不安があれば緊張感につながり、プレーに力みが生まれるのはプロである限り一生続きます。ゴルフは好調を維持させるのが難しいスポーツです。ショット、アプローチ、パットのどこかに不安材料があれば、勝てそうなポジションにつけていてもチャンスをつかむのは難しい。

■いくつになっても飛距離をあきらめない

 それに飛距離をあきらめたら、プロはその時点でおしまいです。

 シニアプロは、ボールが飛ぶいいシャフトがあると聞けばすぐに試したり、シャフトを軽くしてヘッドスピードを上げようと、年齢がいっても飛距離を伸ばそうとみんな工夫しており、何かいいものはないか、と前向きです。

 試合を見ていないのでハッキリしたことは言えませんが、全英女子オープンに勝って勢いがあった渋野日向子がいま、「優勝のイメージが湧かない。トップ10スら難しい」と悩んでいるそうです。不安材料を洗い出し、課題を見つけてクリアすることで、スコアはおのずとついてきます。あきらめず、焦らず、ゆっくりと修正して欲しいと思います。

(羽川豊/プロゴルファー)


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