ハシナ前首相に死刑判決=「人道に対する罪」、インド逃亡中―バングラデシュ
2025/11/17 20:59配信【時事通信社】
【ニューデリー時事】バングラデシュの特別法廷は17日、昨夏の反政府デモを暴力的に鎮圧したとして「人道に対する罪」に問われたハシナ前首相(78)に求刑通り死刑判決を言い渡した。暫定政権は判決後、ハシナ氏の逃亡先であるインドに身柄引き渡しを改めて要請。ただ、これまで応じておらず、実現の可能性は低いとみられる。 同法廷は、ハシナ氏が鎮圧のため部下に殺傷兵器使用を命じ、デモに参加していた学生らの殺害に関与したと認定。治安部隊や同氏が率いた前与党アワミ連盟(AL)支持者による犯罪行為を防ぐ措置を怠ったとも指摘し、「人道に対する罪を構成する要素が満たされている」と結論付けた。 同氏と共謀した当時の内相にも同じく死刑を宣告。当時の警察最高幹部には禁錮5年を言い渡した。 ハシナ氏は判決後にコメントを発表し、デモ参加者の殺害を命じたことはなかったと説明した上で、「自らを弁護する公平な機会を与えられなかった」と司法側を批判した。同氏は7月に法廷侮辱罪で禁錮6月の有罪判決も受けている。
