米中、貿易合意を優先=対立激化を回避
2026/05/14 20:11配信【時事通信社】
【北京時事】米中両国は14日開催の首脳会談で貿易合意を優先する構えを打ち出した。新たな覇権競争の舞台となりつつあるハイテク分野では、米側が融和姿勢を示した。第2次トランプ米政権発足後は高関税の応酬が最大の懸案だったが、強硬策は自国の景気に水を差すジレンマもある。ただ、経済面での対立激化を回避し、歩み寄りを見せる両国の火種はくすぶる。 9年ぶりの訪中に半導体大手エヌビディアなど米巨大企業トップらを同行させたトランプ大統領。会談では「史上最大の首脳会談という人もいる」と誇り、貿易拡大への意欲を示した。ロイター通信は、米政府がエヌビディアの先端人工知能(AI)半導体「H200」の対中輸出を中国企業約10社に認める方針だと伝えた。 中国国営新華社通信によれば、習近平国家主席は会談で「両国の経済・貿易関係の本質は互恵だ」と強調した。米ホワイトハウスによると、習氏は米国産原油の輸入に関心を示したという。中国は昨年打ち出した米国産原油や天然ガスを標的とした高関税を残しており、今回の「成果」として撤回するとの見方もある。 米側の発表では、両国首脳は米国産農産物の購入拡大の重要性も確認した。 ただ、ハイテク分野は経済・軍事力を左右するとされ、妥協の余地が限られるのも事実だ。米国の半導体、中国のレアアース(希土類)という互いに強みのある領域では、輸出規制を導入するという形で溝を深めてきた。北京の西側外交関係者は「ハイテク分野の覇権競争は激しさを増しており、この分野での妥協はむしろ今後、難しくなる」と予想している。
