典範審議「中継入り」に=野党反発、自民が転換
皇族数確保策を盛り込んだ皇室典範改正案に関する衆参両院の審議が、テレビやインターネットによる「中継入り」で行われる方向となった。自民党は「静謐(せいひつ)な環境」づくりを理由に参院でいったん「中継なし」を提案したが、「公開が原則だ」とする野党の反発を受けて8日に方針を転換した。 自民の磯崎仁彦参院国対委員長は6日、立憲民主党の斎藤嘉隆国対委員長に対し、参院では当初想定していた議院運営委員会ではなく、新たに設置する特別委員会で審議する考えを伝達。その上で「(衆参正副議長の下の)与野党全体会議もクローズで行われた。特別委でも中継などのない中で議論を進めてもらいたい」と提起した。斎藤氏は聞き置く形となった。 これに対し、公明党の谷合正明中央幹事会長は8日の記者会見で、自民派閥裏金事件に関する衆参の政治倫理審査会は非公開が原則であるにもかかわらず公開された例に言及。「中継することが大事だ」と指摘した。 立民のベテランも、非公開にするなら正式に「秘密会」とすることを議決するのが筋だとし、自民の提案を「理解できない」と批判。斎藤氏は8日、磯崎氏と国会日程を協議した際に「非公開はあり得ない」と再考を迫った。 2017年6月に成立した天皇退位特例法の審議は、衆院で議運委、参院は特別委で行われ、共にテレビやインターネットで中継された。議運の質疑に関してはこの他、日銀総裁といった主な国会同意人事や新型コロナウイルス感染対策に関して与野党合意に基づき公開されたケースがある。 衆院では8日、議運委で典範改正案を扱うことが確定。10日に中継入りで質疑を行う日程が決まった。 これを受け、自民参院幹部は中継について「衆院に倣う」と記者団に説明した。参院では特別委設置を10日の本会議で議決する方向となっており、審議は来週行われる見通しだ。
