崩れた墓石、法要取りやめ=お盆迎えるも爪痕色濃く―熊本地震
2026/08/15 14:45配信【時事通信社】
最大震度7を観測した熊本県内の被災地では、墓地に崩れた墓石が散乱し、法要の取りやめが相次いだ。地震の爪痕が色濃く残る中でお盆を迎えた被災者らは、静かに手を合わせ先祖を供養した。 宇城市の豊栄寺では本堂が傾き、入り口の屋根を支える柱が大きくずれた。境内の地蔵が砕ける被害も出た。住職の阪田智英さん(59)は毎年お盆の時期に檀家(だんか)宅を訪れ法要を行っていたが、今年は自身も檀家も被災し、取りやめざるを得ないという。「次に大きく揺れたら本堂が倒壊するかもしれない。ただ、帰省してお参りに来る人のためにも留守にはできない」と話す。 市内の墓地には同市の吉村誠也さん(68)ら家族4人の姿があった。自宅は地震の影響で断水が続いており、近所でくんだわき水を持参して掃除した。市内の別の墓地にある妻(65)方の墓石は倒壊。自宅の片付けに追われ、墓の修繕に手が回らないといい、崩れた墓石に花を供えてしのんだ。 吉村さん宅ではお盆の時期に親戚十数人で集まるのが恒例となっていたが、今年は中止に。母は孫の顔を見るのを心待ちにしていたが、吉村さんは「水も出ず、迎え入れられる状態ではない」とうなだれた。 お盆の帰省では、氷川町の道の駅「竜北」も活気が戻った。八代市の妻の実家への帰省を終えたという菊池市の坂本芳久さん(63)は氷川町の名産「吉野梨」を購入。「生産者を少しでも勇気づけられれば」と語った。
