南米右派、米政権に接近=治安対策で連携強化、懸念も

2026/09/12 15:51配信【時事通信社】

 【サンパウロ時事】南米のペルーやコロンビアで発足した親米右派政権が、治安対策を通じ、トランプ米政権との連携強化に乗り出した。麻薬カルテル壊滅を目指し、米国が結成した有志連合「米州の盾」への参加を相次いで表明。だが、米政権の強硬な麻薬対策は国際法違反が指摘されており、対米接近を懸念する見方が出ている。 「米州の盾への参加を発表できることをうれしく思う」。ペルーのケイコ・フジモリ大統領は10日、中南米歴訪の一環で訪れたルビオ米国務長官と共に記者会見し、笑顔でこう述べた。ルビオ氏は「パートナーになるという発表を聞き、とても喜ばしい」とスペイン語で歓迎した。 トランプ米大統領は3月、アルゼンチンやチリ、エルサルバドルなど中南米諸国との首脳会合で「敵対的な外国勢力が西半球に足場を築くことは許さない」と演説し、米州の盾を結成。麻薬対策を旗印に親米政権の国々と情報提供や技術訓練など軍事面での協力を深める方針を打ち出した。 ペルー国内では、米国との関係強化は「治安改善につながる」とおおむね歓迎されている。ただ、「米国による中国の封じ込めに利用される可能性もある」(政治学者)と危惧する声もあり、米中の間でバランスを模索する従来の外交方針を維持できるか疑問視する見方は多い。 米軍がカリブ海で続ける「麻薬密輸船」への攻撃も不安材料だ。国連は攻撃を「超法規的殺害」と非難しており、国際法違反が指摘されている。攻撃を続ける米国と関係を深めれば、一連の行為を容認していると各国に受け止められることになりかねない。 ルビオ氏はペルーに先立ち、コロンビアを訪れ、8月に就任した右派のデラエスプリエジャ大統領と会談した。同大統領は米州の盾への参加を表明し、米国との共同軍事作戦を許可したとされる。なし崩し的に米国との軍事協力の枠組みを拡大する政府に対し、野党側は批判を強めている。 


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