アイスキューブにノーベル賞=南極でニュートリノ観測―物理学賞、千葉大も参加
2026/10/06 21:33配信【時事通信社】
スウェーデン王立科学アカデミーは6日、2026年のノーベル物理学賞を、南極で素粒子ニュートリノを観測する国際共同プロジェクト「アイスキューブ」を率いた米ウィスコンシン大マディソン校のフランシス・ハルツェン教授(82)に贈ると発表した。プロジェクトには、千葉大の吉田滋教授、石原安野教授らが参加し、観測や分析などで数々の成果を挙げている。 授賞理由は「アイスキューブへの決定的な貢献と天体物理学的起源を持つ高エネルギーニュートリノの発見」。 同プロジェクトは、南極点の氷の中に約5000個の検出器を埋めた施設で宇宙から飛来する極めて高いエネルギーのニュートリノを検出。ニュートリノそのものを詳しく調べるのが目的ではなく、遠方銀河の中心にある巨大ブラックホール付近で起きる粒子の加速現象を解明したり、最高レベルの宇宙線の正体を探ったりするために発足した。 ハルツェン教授は1988年、南極の深い氷床を検出器として利用するアイデアを提唱し、プロジェクトを主導。ノーベル賞の選考委員会は「彼の粘り強さと科学的ビジョンは、新たな種類の天文学への道を開いた」と評価した。 完成後の12年には、世界で初めて銀河系外からの高エネルギーニュートリノの検出に成功。18年には、前年に検出されたニュートリノの解析から放出天体を特定することにも成功した。 授賞式は12月10日、ストックホルムで開かれる。賞金1200万スウェーデンクローナ(約1億9000万円)が贈られる。 [時事通信社]
