日銀総裁、物価2%定着へ軸足=持続・安定的な実現「まだ」―政策判断、上振れリスク意識

2026/10/30 19:32配信【時事通信社】

 日銀の植田和男総裁は30日の記者会見で、一時的な変動要因を除く基調的な物価上昇率が目標の2%に到達したと判断したことを受け、今後は同水準で「定着するように適宜政策を調整する」と表明した。2%目標の持続的・安定的な実現にはまだ至っていないとの認識を示した上で、物価の上振れリスクを意識し、適切なタイミングで政策を変更すると説明。次回の12月会合を含め利上げの是非を検討する考えを示した。 日銀は2013年に物価目標を導入。黒田東彦前総裁の下で大規模な金融緩和を推進し、現在はその修正を進めている。植田氏は大規模緩和に関し、「政府のさまざまな取り組みとも相まって経済に強力な刺激効果をもたらし、賃金・物価がともに緩やかに上昇するメカニズムの復活につながった」と評価。さらにコロナ禍の後の世界的なインフレや、国内の労働需給の逼迫(ひっぱく)が物価上昇を加速させたとの見解を示した。 今後、基調物価の定着度合いを確認する上では、中長期の期待インフレ率や、賃上げの動向などを点検していくと表明した。中東情勢の混乱の激化や円安といった物価の上振れリスクが顕在化し、経済に悪影響を及ぼさないよう、「基調物価を2%程度で安定させていく観点がこれまでよりも重要になる」と指摘。「政策の局面が変化している」と言及した。 


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