経済効果薄い「迷惑施設」=AI発展で大規模化―米中間選挙
2026/10/18 13:56配信【時事通信社】
【ニューヨーク時事】米国でデータセンター整備への拒否感が広がっているのは、環境負荷が大きい割に、雇用面などで地域にもたらす経済効果は薄いとの認識が強いためだ。かつては歓迎されたものの、今や住民にとって近所に造ってほしくない「迷惑施設」の代表例となりつつある。 米オープンAIの対話型人工知能(AI)「チャットGPT」が登場した2022年11月末以降、米国を中心にデータセンターの建設が加速した。AIの学習や運用に使われるため、従来の施設よりも大規模化しており、水や電気の大量使用、騒音、光害などを巡る懸念も増大している。 中西部オハイオ州の州都コロンバス近郊の町ニューオールバニには、既に40以上のデータセンターが立地。地元の男性は「水道や電気の料金が上がり続けている」と話し、データセンターの増加が原因ではないかと疑う。 経済効果についても、懐疑的な見方が広がっている。データセンターは建設時には多くの労働者を必要とするが、業務の性質上、稼働後の従業員は数十人程度にとどまることが多い。雇用は最低限に抑えられる上に税制優遇措置を取っているため、税収面でも工場のようなうまみには欠ける。 全米各地の政治家は党派を問わず、経済的恩恵への期待からデータセンターを誘致してきたが、姿勢転換を余儀なくされている。東部ニューヨーク州のホークル知事(民主)は7月、大規模施設の建設を最長1年間凍結する命令に署名した。 反発の背景には、AI自体に対するマイナスのイメージもあるとみられる。専門家は「AIに仕事を奪われるといった恐怖とも結び付いている」(ブルッキングス研究所)と指摘する。
